Date:2019.07 | 神奈川県厚木市の駅からは少し離れた小鮎川のほとりに建つ、小さな焼き菓子屋さん兼住居です。1階はお菓子工房及び店舗で半分以上の面積を使い、住宅としては玄関と水回りがあります。2階は全て住居スペースで、夫婦と猫3匹が暮らしています。かつて商店街に軒を連ねていた長屋の店舗兼用住宅という形式と違い、こうした郊外の住宅地の中にさまざまな用途の兼用住宅が点在していくような状況は、周辺の地域にとっても生活を豊かにする要素だと考えました。建築は店舗としてのアイコンになり、かつさりげなく地域に溶け込んでいけるよう、シンプルな切り妻屋根の白いボリュームとしました。店舗部分は通りの角に向かってやや距離をとって開き、存在は感じるけれど、押しつけがましい商売っ気は感じさせない。でも、今度寄ってみよう、と思えるような雰囲気を出しています。住居部分は人の生活はもとより、猫たちの暮らしも重要視しています。走り回ったり爪とぎを想定しての塩ビタイルの床、落下防止ネット付きの階段手すり、ちょこんと座って外を見れるようにした窓台など、猫と人が共に生きていくのにささやかな仕掛けを施しています。お菓子を買いに来る人の笑顔と相まってこの地域を豊かにする建築になることを期待しています。 | |
Type:Housing | ||
Staff:Yuichi Yoshida,Satoru Ando | ||
Location:Kanagawa,Japan | ||
Site area:245.53㎡ | ||
Building area:49.68㎡ | ||
Total floor area:99.36㎡ | ||
Structural systems:Wood | ||
Scale:2stories | ||
Strucutural engineers:ASD | ||
Contractor:Murakami Construction |
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Photo:Haine kusuki,Murakami Construction |
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Media:住む。2021年春号,architecturephoto.net,tecture mag |