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Date:2022.09 |
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京王井の頭線の富士見ヶ丘駅前にあるドイツで修行をしてきた2人の日本人女性がオーナーの小さな花屋です。季節や花の種類によってディスプレイには可変性が必要ですが、ある程度運営する本人たちで作ることも可能ということで、私たちは変に使い方を作り込みすぎずに、「この街へ対してどういう顔の出し方がふさわしいか」、「運営していく中でディスプレイを変更しやすいようなきっかけだけを与えておく」、「切り花や鉢植えが多いタイプのお店なので、売る前に花が開ききらないように店内の温度管理がしやすい環境を作っておく」ということに注力しました。また、20世紀後半に作られた生産-消費-廃棄を想定した産業システムに抗うかのように、築50年近いビルの1階にて、昭和の頃からそこにある花びら模様の既存床タイルを磨いて再利用したり、入口以外の3面の壁は花を引き立たせるような色をそれぞれ別の色で選定した自然塗料で自主施工にしたり、全く違う用途で使われていた建物より古いものもあるアンティーク家具を持ち込んでアレンジしながら花屋にフィットさせていくよう工夫したりして、できるだけ建築廃材を発生させずに作り、運営しながらお店を育てていけるような仕組みを考えて計画しました。店構えとしては富士見ヶ丘の駅前にちょっとした彩りを与え、毎日のように入れ替わる花の背景にさまざまな時代の素材が滑り込むようなインテリアとすることで、主役の花たちをそっと後押しし続けることができたらと思っています。 |
Type:Commercial |
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Staff:Yuichi Yoshida,Mami Suzuki |
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Location:Tokyo,Japan |
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Floor area:33.75㎡ |
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Contractor:Tokumaru Koubousha |
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Photo:Haine Kusuki |
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